5-019 Table with shelf & drawer

Price:

SOLD OUT

Size:

W700 D500 H585

Material:

Teak and Oak wood

Denmark / 1950~60's

Stock:

0

Shopping Guide>
​ご注文・お支払方法について

About Notice>
​注意点・返品・キャンセルについて

Delivery & Service>
​配送・保管・アフターメンテナンスについて

塗装をする前に、木の表面を削っていく。

削るとはいっても木肌を整える程度  - 私たちのような古い家具の再生の場合には傷や使用感を解消していくという目的もあるにはあるが -  必要以上に深く削ることはほぼ無い。表層のほんのゼロコンマ数㎜、紫外線の影響に因って乾き白けていた層だけを削り落としていく。

するとさっきまで薄ぼんやりと白けていた材は段々と色濃く、その材特有の表情をのぞかせはじめる。オイルはまだ塗っていない。研いで磨いただけ。ただそれだけなのに、杢や木理が際立ち始めて輝きさえをも取り戻していくようである。あぁ、これは良い材だなぁ。そんな感動と共にオイルを塗る期待が高まっていく。


この家具を構成しているチーク材やオーク材、他にも例えばローズウッドとかマホガニーとかウォルナットとかビーチとかバーチとか、挙げていくとキリはない。いや、桐も良いし、あとは檜とか杉とか松とかだってどれも皆それぞれの良さがある。中には銘木と呼ばれる材もあれば、古くから家具や工芸品、建材など、私達の暮らしのまわりでは多くの材が重用されてきた。どれも皆、良い材である。それでも材によって、良しもあれば悪しもある。いや悪しについてはないことにしておこう。同じ材でも、いわゆる普通の材と、とびきりに良質な材があるというだけの話。


ではその差は何か。産地の違いか。早熟だっただけなのか。そもそも1本の木であったとしても、材を採る位置や切り出す向きによってその品質は大きく変わるのであろうから、滅多な事は言えない。でもやっぱりなんとなく、樹齢が長くて、太くて大きな立派な木からは、引き締まった良い材が取れそうな気がしている。

そう。良い材はなんとなく、引き締まっていて身が詰まっている。私の肌感覚による話です。免責。材の密度に違いがあると思うのです。最初に研磨をしていく様子を描きましたが、実際には研磨をするまでもなく家具に触れればなんとなく判ります。掴んでみればズッシリと、そしてミッチリとしたその密度を肌で、ちゃんと感じ知ることが出来る。もう何年も家具ばかりを触っているものですから、それくらいはなんとなく判ります。そうして良い材だなぁ、と感じたその家具は総じて、良い造りの良い家具だったりするのです。


良い家具に良い材が使われているのは、ただの偶然でしょうか?というと、もちろんそれは違うでしょう。きちんと選ばれているはずですから。デザイナーやブランドを挙げていくとキリがないので端折りますが、例えばJ.L.Moller社の現在の社長も、自らが直接インドネシア現地に赴いて材を選んでいると聞いたことがあります。今も昔も、デザイナーやブランドが評価されているその理由には無論個々の特性もあるのでしょうが、素材からこだわり厳選している確かな基盤やその姿勢があってこそかと、そう感じています。弘法筆を選ばず。そんな世界もあるでしょう。でもモノ造りに於いての良し悪しは、素材を選ぶところから始まっていると言える。そんな風に思うのです。


なので。アノニマスの製品を前にして言うことではありませんが、ブランドやデザイナーの製品はそのような裏付けがあるのです。やはり選んで間違いがないと思います。私も(たまにですけれど)デザイナーの家具に触れて、その感触を確かめることはとても大切な機会としています。だから、かどうかは分かりませんが、今回の様にアノニマスのよく知らない製品に、こんなにも良い材が使われているのを見つけてしまうと、もはや想像と空想の宝庫でしかなくて、堪らなく嬉しくなってしまうのです。それはただ、既知か未知かの違いだけであって、確かな目と確かな腕で造られた良い製品だということに、大差はない。そんな風に信じていて。それが私なりのアノニマスへの、愛というかこだわりというか楽しみ方とでもいうのでしょうか。まぁそんな感じなのです。


話が長くてすみません。密度の話に戻します。もう少しだけ、お付き合いください。


木材の良し悪しは上にも書いたように、木取りの仕方によって大きく変わるのでしょう。その辺りは素人ですので論じることは出来ませんが、でもしかし、やはり成育環境によっても大きくその質が左右されるのではないか、そんな想像をしています。

たとえば木の『年輪』をご存知の方は多いでしょう。それは木が成育するに伴って、一年ごとに刻まれていく同心円の重なりです。年輪を数えれば、樹齢を推定できる、とか。昔の気候がどうだった、とか。そんな風に様々な情報を含んでいるなんてことも、聞いたことがあるかもしれません。ではなぜその年輪が出来るのか、ご存知ですか?


簡単に言うと、季節や気候の違いによってその時期ごとで木の成育速度には差が生まれ、そしてその成育速度の違いが密度の異なる層を形成し色の差と成り、年輪として現れているのです。詳しくはググってみて下さい。


層は、密度が高い方が堅くて、低い方は柔らかい。材に於いては一概に堅ければ強い、という訳でもなくて堅さと柔らかさ、実はその二つのバランスがとても大事。もちろんその年によって気候は異なり、年輪の幅も常に一定であるとは限らない。それでも、これまでの気候環境が、今ここにあるこの素晴らしい木材を育ててきたという事実。

ね。で、この先のことを考える。100年とか、200年とか、もっともっと先。500年とか、1000年先のこととか。気候の変化。私たちの時代に育った木材で、ずっと先の先の先の未来にどんなデザインが生まれていくのだろうか。しっかりと良い材が育っているだろうか。良いモノを造りたい、そんな想いに応える良質な材を、ちゃんと選べているのだろうか。


良い材を知っている者として、って知っているは言い過ぎたかもしれない。少なからず良い材の、その魅力を肌で、毎日毎日感じさせてもらっている者として。

今ここにあるこの素材を後世へきちんと引き継いでいくこと。それを伝えていくこと。努力して叶えていきたいと思います。そしてそれと同じくらいに、この先の未来について考えていくことも、たぶん私たちの大切な務めなのだと思うのです。何が出来るかは分からないのだけれども、せめてそんな家具屋ではありたいと願っています。こんなことを考えながら、磨いた家具です。詳細は下部コンディション欄にてご確認下さい。



-追伸


これは本当にたまたまですが、本日5月22日は国際生物多様性デーだそうです。朝のラジオで知りました。

2022年今年のテーマは『すべての命とともにある未来へ』だそうです。

未来のため、生物のため。何が出来るのか。何をしていくべきなのか。難しいです。

でもまずは考えることから、何かが始まるのだと思います。

古き良きものを通じて、より良き未来のために。共に考えていきましょう。

Condition:

天板と棚板、抽斗の把手にチーク材。本体脚部、抽斗にオーク材を使用。こちらは少し珍しく、抽斗の中までオーク材の仕様です。


木部はその抽斗の内側に至るまで、古い汚れを落としてサンディングを施してから、オイル塗装と蜜蝋ワックスにて再塗装を行いました。小さな補修痕、小傷程度は散見出来ますが大きく雰囲気を損ねるほどのダメージは無く、良いコンディションです。


使用には問題ありませんが、本来は脚先にキャスターが取り付けられていたかもしれません。挿しこみのための穴が残っています。


抽斗内寸サイズ:幅560 奥行き370 深さ62(㎜)

棚部収納高さ:235(㎜)


より詳細のコンディションについてご質問あれば確認いたします。お気軽にお問い合わせ下さいませ。