直線による木枠にはなめらかな勾配が施され、光と影とが佇む。

不規則な黒い縞模様。決して大きくはない鏡だけれども、確かな質量を感じている。

幅30㎜ 厚さ20㎜のローズウッドの無垢材。素材の質感を愉しむにはこれくらいオーソドックスなデザインが丁度良いだろう。

デンマーク製だと思っていましたが背板を外すと『KAUKAS 　Made in Finland』との記載があり。

KAUKASについて調べたのですが今一つ判然としません。

面白かったのがフレーム角の接合部分のうち1か所が外れていたので接合部分を診ることが出来たのですが

接合部分は仕口などは作らずに面と面を接着剤でただ合わせるだけの仕様でした。背板を留めることでフレームの強度を保っているようです。背板は真鍮製のビスで10か所を留めてあり、どうりで造りの良い背板だなぁと思いました。外れいていた箇所は圧着修理を済ませてしっかりと直っています。

鏡は真正面から撮影するとどうしても映り込むので避けることが多いのですが

この鏡は斜めから眺めても良いですが、真正面が潔くて一番美しいです。