
























1960年代頃のデンマーク H.P.Hansen製のサイドボード
見どころが多すぎるので簡潔にまとめますが
デンマークデザインとは、一時の流行だとかただ形式的なスタイルなどでは決してなくて
それは彼らのアイデンティティであり誇りでもあり、社会とか文化、生活、一人ひとりの感情を支える基盤のようなもので。
だから良いデザインを育むということ、大切に使い続けるということ、皆で分かち合うということが僕たちの目線から見てすごく自然体なんだろうな、と思った。
何はともあれ素晴らしいデザインです。
引き戸内部には棚板が計3枚設置(向かって左×1、右×2)
それぞれ約2.5㎝間隔で3段階高さ調整が可能です。
サイズが大きいのでご検討の際には搬入経路の確認をお願いします。(マンションへの搬入はエレベーター内の寸法も事前にご確認ください。)
Condition
木部はチーク材を使用した本体表面、脚部はもちろん、収納内部、背板の表裏から底板(裏側)に至るまで全て一度古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施してから塗装をし直しています。
チーク材の部分はこだわりのオイル塗装にて仕上げを行いました。オイルを吸ったチーク材の深い色艶が美しい仕上がりです。
収納内部や背板などは浸透性のウレタン塗装を施しました。無塗装の状態に比べれば汚れもつきにくく長く清潔にご使用いただけると思います。
全体的にとても良いコンディションですが以下、コンディションについての補足
①写真最後から2枚目
天板に一部黒い染み痕が残っています。またその手前15㎝ほどの位置に、白い塗料?のようなものが木目の中にうっすらと残ってしまっています。目視でも判別は難しいので写真だとほとんど伝わらないかもしれませんが、念のためご確認ください。
②写真最後から3&4枚目
引き戸を滑らせるための下部レール付近、チーク材の突板が剥がれてしまっている箇所があり木工用パテで埋めて補修しています。目立つほどではありませんが今回の中では大きめの補修痕のため言及しておきました。
③写真最後から5&6枚目
向かって左側の扉、左上角の部分がもともと大きく破損していたため約5㎝×2㎝の古いチーク材を使用して成形修理を行いました。継目は目立ちますが、木目も極力揃うように努めましたので、見た目にはまずまず馴染んでいると思います。
破損していた部分は、ちょうど引き戸をスライドさせる際のガイドピンが埋まっている位置のため、そこを支点にして扉に力が加わった際に破損してしまったのだと考えられます。今回修理に当たっては、負荷の掛かる位置のため3方向に接着剤が効くように圧着し、さらに内部に木栓を埋めて補強もしています。通常の使用であれば破損することはないと思いますのでご安心ください。
また修理箇所は扉を最大まで開放した際には露出しますが、通常時は本体縁に隠れてしまうためさほど目立たないと思います。
④抽斗底板
最上段の抽斗底板のみ、もともとフェルトが貼ってある仕様でした。破損が見られたため底板を新しく交換しています。今度、底にフェルトを貼る予定です。
その他の抽斗はフェルトを貼る仕様ではなく、木地の仕様でした。古い部材をクリーニングして利用しています。
その他、コンディションについてご質問ございましたら確認しますのでお気軽にお問合せください。