スウェーデンの家具メーカーIKEAの1960年代頃のヴィンテージアイテムです。
シンプルな棚ですが、側面ボードを脚とするために枠を組んだ造りが凝っています。それによりこの線の細いすっきりとしたシルエットが生まれているのだと思いますが、普遍的で色褪せない家具だと感じました。
当時の資料でもこのローボードを見つけましたが、その資料では上に背の高いシェルフを据えて使用していました。幾つかのパーツを組み合わせて使用できるユニットシステムの一部だったようです。
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と、ここまで書きましたが改めてイケアの当時のカタログを”きちんと”調べたところ、こちらはデンマークの建築家/デザイナーであるArne Wahl Ivarsenによるデザインということでした。Dominoというシリーズでおそらく1960年ちょうどに発表されたようです。
このDominoシリーズは60年代は”チーク材を使ったシリーズ”というコピーが掲げられていましたが、70年になってこのオーク材のモデルがはじめて掲載されたようです。
また上述したように、背の高いシェルフを載せて使用することも出来たようですが、単体でTV台としてもその当時から提案されていました。収納の内部にはカセットといって抽斗のパーツを組み入れて使用することも出来たようで、こちらの個体に残る収納内部の日焼け痕はまさにその抽斗パーツを入れていたことによるものだと推測することが出来ました。
資料に頼らず、家具を見て触れて様々に想像をすることも楽しいですが
こうして当時の資料から学ぶことも、これはこれでとても興味深いです。
Condition
オーク材を使用した木部は一度古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施しオイル塗装と蜜蝋ワックスにて再仕上を行いました。
本体外側だけでなく収納内部も全て同様の仕上げを行いましたが、内側には使用による日焼け痕がうっすらと確認出来ます。雰囲気を損ねるほどではないと思いますが事前にご確認をお願い致します。それ以外には大きく目立つダメージはなくとても良いコンディションに仕上がっています。
より詳細のコンディションについてご希望ございましたらご案内いたします。お気軽にお問い合わせくださいませ。