デンマーク Grete Jalk デザインのダイニングテーブル
天板下に格納された補助板を引き出して簡易に拡げることが出来るこの構造は当時のデンマークでとてもポピュラーですが、それらの中にあって細部にまで彼女らしい気配りを感じられる造りの良いテーブルだと思います。
と言っておいて挙げ始めると話がまとまらなくなるのでポイントを絞りますが、私的には『手触り』が繊細であると特に感心しています。
まず第一に、メインの天板は補助板を覆い隠すために縁廻りに厚みを持たせているのですが、その縁廻りは垂直ではなくて内側に角度をつけて落としている。
これはもしかするとすっきりとしたシルエットなど見た目を意識したデザインなのかもしれません。しかしその縁廻りに手を添えてみれば、あぁこの手触りを伝えたかったのだろうとなと、合点がいくことと思います。
人間の手とは、指とは、リラックスをしている時にはピンと伸ばしているわけではなく、そしてまた強く握りしめているわけでもない。その中間あたりでふわっとしているんですね。あまり意識しないことなので表現に悩みますが
そのふわっとした手の姿勢のままで触れてなんとなく丁度良い。手を添わせることに一切緊張が伴うことがない。
長い時間を過ごす時には手の居場所がとても大切で、きっとダイニングを囲んで長い時間を過ごせるように、手持無沙汰にならぬようにと、そんな気遣いが現れているのだと感じております。
そしてもう一つ。これは究極に細かいポイントなのですが、拡張する補助天板の厚みが一般的なそれと比べて約3.5㎜薄いんです。一般的な天板の厚みは約20㎜ほどですが、このテーブルの補助天板は厚み16.5㎜。このたった3.5㎜の違いによって、補助板を引き出す際・掴んだ時の感触が大きく変わります。軽いというか柔らかいというか優しい印象です。私のようなごつごつとした男性の手でもそう感じるものですから、女性の方や華奢な手の方はもっと強くその差を感じるかもしれません。実際に体感して頂いた方が良いでのすが、他のテーブルではあまり見ないポイントのため特筆しました。
【テーブル拡張時サイズ】
通常時:W1200 → 1670 → 2140
【脚間寸法】
約105㎝
Condition
チーク材を使用した天板、補助天板、幕板、脚部は一度古い塗装や汚れを洗浄後耐水性の高いオイル塗料で再仕上を施しています。
木の呼吸や本来の質感を損なわず、日常水染みなども付き難い仕上げの為、ストレスなくお使い頂けると思います。
コンディションとしてはほぼダメージもないトップコンディションに仕上がっています。
より詳細についてご質問ございましたら確認しますのでお気軽にお問い合わせ下さい。