1960年代頃のデンマーク製イージーチェア
深い色味のアフロモシア材と明るいオーク材とのコンビネーションが印象的です。
ワンポイントで樹種を切り替えることで材はもちろんデザインの輪郭までがしっかりと主張されている。このアームも一見すると平坦で朴訥としているのであるが材を切り替えて主張されることで、実は滑らかな輪郭を宿していることに気が付く。オーク材を使用したフレームの方は軽やかにその主張は控えめではあるが、よくよく眺めていると背凭れの細く華奢な様子や丸みを持たせた先端の意匠、抜けを設けた後ろ姿など細かなこだわりを各所に見つけることが出来る。相変わらず大仰ではないが、端正で洗練されたデンマークのデザインにはいつも感心する。
クッション内部にはセットスプリングが内蔵されて適度に弾力のある座り心地。沈みすぎることはなく長時間しっかりとくつろぐことが出来ます。
カバーには国産Ribaco NC生地より落ち着いたグレー色のファブリックをセレクトしました。
Condition
木部フレームは古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施してからオイル塗装にて再仕上を施しました。
木部接合部にはもともと緩みもなく、しっかりとした造りがうかがえました。目立つダメージもなくとても良いコンディションです。
クッション内部スプリングはバネの間に充填材を詰め直し、バネへの負担を軽減、弾力と耐久性を高めています。
スプリングまわりのウレタンフォーム、クッションカバー、シートを支えるウェービングベルトまですべて新調し直していますので安心してお使いいただけます。
Daily care
普段のお手入れは、柔らかな布やブラシなどで埃を払う程度のお掃除が基本
たまに風通しの良い場所に置いてあげたり、お部屋の空気を入れ替えるなど清潔な環境を整えることが大切です。
【木部のお手入れ】
乾拭きをすることで表面に残る油分や蝋分が磨き上げられて艶が増す効果が期待できます。
定期的にワックスやオイルを塗布して保湿ケアも心掛けてあげてください。
普段は乾拭き、落ちきらない汚れがある時に固く絞った水拭きを施すなど、塗装表面に負担の掛からないよう様子を見ながら段階的なケアが望ましいです。
【シートのお手入れ】
使用したリバコ社のNC生地はウール20%アクリル80%の組成となります。普段はブラッシングなどで付着物を払い落し、繊維の流れを整えてあげることで生地が備えている防汚性能を維持することが理想です。
ブラッシングでは落ちない汚れが付着した際には乾いたタオルや柔らかな布などで軽く叩いて吸い取り洗い→ぬるま湯を固く絞ったタオルによる叩き洗い→中性洗剤を薄めた叩き洗いなど、こちらもやはり生地に負担が掛からないよう様子を見ながらの段階的なケアが望ましいです。
日常のお手入れ方法もお気軽にご相談ください