1960年代頃のデンマーク製サイドボード
およそ42㎝と高く設計された脚元のデザイン。
余白を広く設けたその立ち姿から一際、チーク材の木目がくっきりと浮かび上がってくるような気がしてきます。
本体(チーク材)と脚部(オーク材)、また引き戸と抽斗(チーク材)を隔てる仕切り板(アフロチーク材)
と、材の取り合わせにも工夫を凝らした意匠が興味深い作品です。
実用面では高さのある設計が屈まずとも作業をしやすく、日常頻繁なモノの出し入れに重宝します。
抽斗を下に配列することで、奥まで見渡しやすく取り出しやすい設計。抽斗の深さにもバリエーションを持たせて、至れり尽くせり、幅広い用途に対応しています。
今回作業をしていて途中で気が付いたのですが、2→3→2と不規則な抽斗の配列であっても、しっかりと木目を繋げているんですよね。さすがです。
”脚長なシルエット”や”ふっくらとした造形が美しい抽斗把手のデザイン”がこのサイドボードの主役かと最初思っていたのですが、細部まで見ていくと様々なこだわりに気づかされます。
【収納内部】
黒く塗装された棚板が向かって左×1、向かって右×2、設置されています。
それぞれ取り外しは可能ですが現状高さ調整は出来ない仕様となっております。
Condition
チーク材を使用した本体、オーク材を使用した脚部、と一度古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施し、オイル塗装にて再仕上を行いました。
全体的には良い雰囲気ですが、天板にもともとダメージが多く、使用感は残っています。
【以下詳細】
・天板には全体的に擦り傷が散見出来ます。染み痕が2か所、焦げ跡?が1か所、それぞれ判別出来ます。(写真最後から2枚目&3枚目)
・向かって右側面手前下部、1㎝ほどの打痕を補修しています。(写真最後から4枚目)
・向かって右側面には2~3本、擦り傷も確認できます。(写真最後から5枚目&6枚目)
それぞれ写真にてご確認くださいませ。
より詳細のコンディションについてを希望される場合にはご案内致しますのでお問い合わせくださいませ。