1960年代頃のデンマーク Erik Buchによるデザインのダイニングチェア Model.49 4脚セットです。
曲線による美しいシルエット。
フレームラインだけでなくシートや背凭れにもしっかりとしたカーブを設けることで体の当たりが大変良く、本当に気持ちの良い椅子だと感じています。
深く腰を掛ければ、背凭れはちょうど腰のあたりを優しくサポートしてくれるため、姿勢を正してしっかりと座ることが出来る。食事の際やご自宅での仕事用としても十分適していると思います。
でも、私のお勧めの座り方は(ちょっとお行儀悪いですが)浅く腰を掛けて姿勢を崩した座り方。
背凭れが若干後ろへと傾いている為、身体をのけぞらした位置がぴったりと背中を支えてくれるんですよね。
また椅子の横幅:約50㎝程と極々平均的なサイズ感の割には、体感はとてもゆったりとしています。そのお陰なのか、姿勢を崩した際には背凭れの両端に軽く腕を預けて休むことが出来るほど。(言葉だけでの説明が難しかったので、私が椅子に座った写真も急遽追加してみました。)
椅子に座って寛いで過ごす際には特に、腕の位置が決まらないと妙に落ち着かなかったりすることもあります。
ほんの僅かでも腕を預けられるだけで得られるこの安心感。是非一度体感して頂きたい座り心地です。
木部フレームには上質なチーク材を使用。経年し深みを増した色味とオイル仕上特有のナチュラルな艶感が魅力です。
ファブリックにはDanish Art Weaving社の肌触りの良いウール100%の生地『Highland』から、アイボリー色の生地をセレクトして張り替えました。白系のファブリックは汚れなど気にされる方もいるかもしれませんが、こちらは単色ではなく濃淡のあるホワイトやベージュがランダムに織り込まれているため、日常然程気にしないでお使い頂けるかと思います。
Condition
チーク材を使用した木部フレームは、古い塗装や汚れを洗浄後丁寧にサンディングを施してからオイル塗装と蜜蝋ワックスにて再仕上を行いました。
もともとの補修痕、小傷なども注視すれば散見出来ますが、雰囲気を損ねるほどのダメージはなく良いコンディションだと思います。
フレームの接合部に幾つか緩みがあった箇所は、一度解体し、古い接着剤を除去後、圧着修理を済ませました。
シートと背凭れ内部、ウレタン材は新規に交換済み。上述した生地にて、張り替えまで終えています。
より詳細のコンディションについてを希望される場合にはご案内しています。お気軽にお問い合わせ下さいませ。