デンマークの家具メーカーGETAMA社より発表されたイージーチェア『GE88』
GETAMA社のソファと言えば、Hans Wegnerのソファを真っ先に思い浮かべてしまいますが、こちらはGETAMA社創設者の孫にあたるAage Pedersenによるデザインです。
今では大変貴重なアフロチーク(アフロモシア材)を贅沢に使用した堅牢な木部フレーム。
シートクッションにもGETAMA社が得意とするスプリング構造を活かした造りの良い一台となっております。
今回ウェグナー以外の作家によるGETAMA社製品ともあって、やはりウェグナーのソファと比較をしてみたくなってしまったのですが、フレームの組み方や輪郭、全体のシルエットに座面の角度と、どことなく共通点を見出すことが出来るような気がいたしました。
職人でもありデザイナーでもあったHans Wegner。数多くの家具工房と協力して優れたデザインを発表し続けてきた彼の凄さの一つとして、職人としての視点から家具工房それぞれの特性を理解し、それを個々のデザインへと反映させていたことが挙げられています。今回共通点を感じられたのも、ウェグナーがGETAMA社の特性を活かして家具作りをしていたからなのだろうか、などと考えつつも、また一説には作者(Pedersen)自身、ウェグナーの影響をかなり受けたともいわれていて。偉大な才能を間近にして、デザイナーとして奮い立つものがあったのかもしれませんね。
Condition
木部フレームは全体、古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施し、オイル塗装にて再仕上を行いました。
ほぼ目立ったダメージはなく、良好なコンディションです。
背凭れとシートクッションにはセットスプリングが内蔵され、スプリング廻りのクッション材の補充・交換を行い、国産生地にて新規に張替も済ませています。
シートクッション下部にはシートを更に支える平バネが設けられており、平バネを覆う下張り地の交換も行いました。
より詳細のコンディションについてを希望される場合にはご案内致しますのでお問い合わせくださいませ。