1960年代頃のデンマーク製サイドボード
このサイズ&雰囲気の家具を空間に取り入れると改めてチーク材の家具は良いなぁと感じさせてくれます◎
大容量の収納は立ったまま作業をし易い少し高めの設計。格納されている小抽斗は目線より下に配置して奥までちゃんと見渡しやすい。天板はおへそよりも少し上の高さだが小物を飾ったりしてディスプレイも十分楽しむことが出来る。生活導線や人体工学を基本にデザインされていることが窺える。
3枚引き戸の左側2枚は多目的に利用を出来るように広い一部屋の設計となっており、2枚用意された棚板は取り外しは効くが高さの調整はできない仕様である。
向かって右手にはバーキャビネットと呼ばれる収納が用意されている。このバーキャビネットの特徴は家具によって様々だが、このデザインでは
➀奥行きの浅い棚板 → 手前に背の高いグラスやお酒のボトルなど立てて仕舞える
➁抽斗も完備 → カトラリーやグラス、ナプキン類など整理するのに重宝する
➂背面に鏡 → 装飾性と採光のため?(北欧の暮らし。部屋の中は基本暗い。必要な場所を必要な分だけ照らすような灯りが根付いているそうで、反射光を利用して内部を灯していたのではないだろうか?)
といったような特徴を備えている。
➂の鏡には葡萄の絵柄を施して、少しの遊び心。デンマークはチーズが美味しいからワインを飲むならチーズはマストで用意しておきたい。
と、使い勝手も良いが、それだけでなく細部の造りも非常に良い。
たとえば正面淵廻りや天板と側面とが交わる本体角部分にはチーク無垢材をあしらい、日常の中で万が一家具をぶつけてしまっても破損を軽減するように保護がされている。また特に正面淵廻りは斜めに角度を設けることで家具自体の輪郭を際立たせていて耐久性と美観を兼ね備える。
先へと細くなる丸脚。家具下の空間を開放させることでお部屋に配置した時の圧迫感はかなり軽減される。この脚にはボルトが埋め込まれており、ねじ込み式で簡単に着脱が可能。輸送も容易な簡素な設計でありながら、微動だにすることのない安定した造りは、さらにメンテナンスもし易い非常に優れたデザインである。
Condition
チーク材を使用した木部は脚先に至るまで全て、一度ふるい塗装や汚れを洗浄後サンディングを施してからオイル塗装と蜜蝋ワックスにて再仕上を施しました。
天板の向かって左付近にうっすらと輪染みの痕、その近くに小さな焦げ跡なのか打痕なのか黒い点があります。(それぞれ写真にてご確認下さい。)
それ以外には大きく目立ったダメージはなく良いコンディションです。
より詳細のコンディションについてを希望される場合には確認します。お気軽にお問い合わせください。