



















1960 年代頃のデンマーク製ラウンドダイニングテーブル
脚の接合部分のデザインに個性があり、施された細やかな曲面の様子からJ.l.Moller辺りのデザインを探りましたが結局何も判っておりません。アノニマスであってもとても素晴らしいデザインです。
天板縁は拡がらずに幕板へストンと落ちたデザインとなっており、この端正なシルエットが様々なスタイルのインテリアとも馴染みやすく大変重宝する。一見するとシンプル過ぎて単調になってしまいそうなデザインだが、そこへ上記した脚部接合部分の細やかな曲面の意匠が上品でありクラフトマンシップをも感じられてとても良いリズムを生み出している。
天板中央は二手に分かれ中板を最大2枚追加して拡張することが出来る。一枚には幕板部材が備えられているため設置時にも隙間なく使用可能となる。スペースが許せばこの中板は普段から嵌めて楕円形として使用しても良いかもしれません。
もう一枚の中板には幕板のデザインはなく、設置時には写真の様に幕板部分に隙間が出来る。おそらくこちらは補助の補助としての役割なのでしょう。ただ幕板のデザインがない代わりに、使用しない時には厚みがない分保管場所を取らないという利便性の良さがこちらの中板にはありますので、この時代の家具は使い勝手など本当に良く考えられているなぁと改めて感心します。
今回品番6-105のチェアセットと合わせて店頭で展示しています。もちろんこのテーブルとチェアセットはセットではございませんので個別に販売可能ですが、材質やデザインの雰囲気、そして高さのバランスなどとてもマッチしていて良い雰囲気です。同じタイミングで展示出来るように計らいました。
ご検討の際には是非一度合わせてご検討を頂けましたら幸いです。店主のお勧めです。宜しくお願い致します。
Condition
木部は天板・中板・脚部全てのパーツを一度古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施してからウレタンを配合したオイル塗装と蜜蝋ワックスにて再仕上を済ませています。
ウレタンは表面をコーティングするのではなくオイルと一緒に木地へ浸透させていますので、木の質感を損ねず撥水性能などの高い耐久性を叶えています。
補助の補助の中板に幾つか大きなスクラッチ痕、また材を構成する芯材に若干の膨らみが見受けられるようですが使用に問題はなく美観においても損ねるほどではございません。
メインの天板には幾つか黒い焦げ痕、小傷や打痕、幕板部分にも線傷や細かな打ち傷など残っています。汚い感じやみすぼらしい様子はなく良いコンディションに仕上がっていますが、多少の使用感はございますことご理解願います。
一つ一つの傷跡がこの家具が重ねてきた歴史であり個性そのものであると考えています。コンディションに関して気になることございましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。