
























1960年代頃のデンマーク製シェルフ
シェルフとビューローデスク、引き戸キャビネットが一体となった機能的な構成。中段に配置された蛇腹仕掛けの扉がデザインのチャームポイントとして効いています。その内部には小引き出しや小さな仕切り棚が設けられていて、使い勝手までしっかりと考えられた造りの良い一台です。
木部はマホガニー材を主体に、蛇腹扉や引き戸の把手部分、脚、背板や小引き出し構造部にビーチ材を使用しています。メンテナンス前は全体的にもう少し黒っぽい塗装でしたが、お店に並ぶチーク系の家具との相性を考えてオレンジ系の色味をプラスしてからオイル塗装で仕上げました。
余談になりますが、最近家具の仕上げレベルに関して良い刺激をたくさん頂戴し、それもあってこれまで手を掛けていなかったような内部の細かな仕上げにまで注意深くメンテナンスを施しました。家具のメンテナンスにおいて、仕事として効率や合理性を求めることも大切だとは思いますが、手を掛けることの喜びを私自身が体験して製品としてそれを伝えていくこともそれ以上に大切なことだと改めて考えるきっかけとなりました。
以後、私が手を掛ける家具は同水準またはそれ以上の品質を実現できるように努めていきたいと思います。
[サイズ詳細]
ビューロー天板拡張時の全体の奥行:600㎜
ビューロー天板の奥行:360㎜
床からビューロー天板までの高さ:715㎜
シェルフ棚板×2/引き戸内部棚板は約2.5センチ間隔で5段階の高さ調整が可能
蛇腹扉内部棚板は2.5センチ間隔で3段階の高さ調整が可能となります。
その他必要な寸法ございましたら確認しますのでお問合せ下さい。
Condition
木部は全体、古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施してから再塗装を施しました。
塗装ではウォーターステインで着色後にオイル塗装を重ねて仕上げています。
引き戸内部の底板に一か所、しっかりと黒い染み痕が残りました。剥離・研磨しても解消は出来ませんでした。写真にてご確認ください。
その他、細かな傷や補修痕などもございますが雰囲気を損ねるほどのダメージはなく良いコンディションです。
脚と脚をつなぐ幕板接合部分にいくつか緩みがあった箇所はすべて解体し、古い接着剤を除去、新たに組み直しをしています。ぐらつきなどもなく安心して使用いただけます。
その他、上述したように内部まで注意深く手を掛けました。信頼していただければと思いますが気になる箇所がございましたらご案内いたします。お気軽にご質問ください。
Daily care
普段のお手入れは、柔らかな布で埃を払う程度のお掃除が基本
配置によってはたまに風通しの良いよう向きを変えてあげたり、お部屋の空気を入れ替えるなど清潔な環境を整えることが大切です。
【木部のお手入れ】
乾拭きをすることで表面に残る油分や蝋分が磨き上げられて艶が増す効果が期待できます。
定期的にワックスやオイルを塗布して保湿ケアも心掛けてあげてください。
基本は乾拭き。乾拭きでは落ちない汚れがある時に固く絞った水拭きを施すなど、塗装表面に負担の掛からないよう様子を見ながら段階的なケアが望ましいです。
水拭きを頻繁にすると表面の乾燥を促してしまうため、定期的な保湿ケアを推奨します。
日常のお手入れ方法もお気軽にご相談ください