

1960年代頃のデンマーク製スツール
2台入荷していますが1台からご案内しています。
座面下に取り付けられた幕板の形状がユニークで目を引くが、この逆三角の幕板形状がそのまま脚の拡がりを形作っていて、この美しいシルエットと強度、安定性を叶えている。座板と取り外し可能な丸脚、脚を受けるための土台を兼ねた幕板という非常に簡素な構成だけでこの個性と美しさと合理性を実現させている、しかも50年以上昔に。改めて当時のデンマーク家具デザインのクオリティの高さに感嘆する。
華奢ですっきりとした全体の印象を意識して、ボリュームのコントラストを生むためにシートにはデンマーク Danish Art Weaving社より「Lyngvig」 起毛感のあるウール生地をセレクトしました。
Condition
アフロモシア材を使用した脚部、チーク材を使用した幕板は共に古い塗装や汚れを洗浄後サンディングを施してからオイル塗装にて再仕上を行いました。目立つダメージは無く良いコンディションです。
古い座面を剥がした座板ももちろんクリーニングを施して、クッション材を新規に交換。上述した生地をセレクトして張替まで済ませています。
1点ご案内事項としまして、写真にも掲載していますが片方のスツールに使用した生地に太い毛糸が織り込まれています。(2ステッチだけ)
Danish Art Weaving社はデンマーク国内で生地を受注生産している小さな会社。このステッチは生地の織り始めかまたは途中で糸を継ぎ足したのか、いずれにせよ製造時の名残だと思われます。大量生産されていく製品にあってはこのようなステッチ跡はノイズだと思いますが、古い家具を1点1点再生している私たちのような仕事にあっては、このノイズも一つの個性でありこのノイズこそが二つとない魅力として製品と共に受け継いで行けたら良いと願い、捨てることなく選ぶことにしました。品質には問題ありませんので安心してご使用頂けます。







