

デンマーク Vemb Mobelfabrik製1950-60年代頃のサイドボード
ミドルサイズの設計がお部屋に配置しやすく、収納力にも期待のできる実用的な一台です
食卓脇に据えてカップボードのような使い方をしたり、リビングや書斎、寝室にて多目的な収納とするなど自由にお使い頂けます。
最大奥行46㎝と少し深めの設計ですが、天板の位置では奥行40㎝と上へと連れて浅くなっていく。この設計のお陰で見た目にも体感的にも圧迫感を軽減することが出来、たとえば生活導線上に配置をした場合にも導線を妨げない工夫がされている。そしてサイドから眺めればこの正面を傾斜させた本体シルエットが個性的であり、デザインのアクセントとして楽しむことができる。
引き戸内部の構成がユニークで、正面向かって左側は広い棚収納、向かって右側には小さな棚とトレイとしても機能する小引き出しが2杯用意されいてるのだが、中央ではなくやや右寄りにおよそ7:3ほどの割合で分割されている。右へ左へと扉を開放した際、いずれにせよ中央付近は扉が遮ってしまうため収納内部を見渡したりモノを出し入れするのにも少し不便な気がするが、このレイアウトにはどのような理由があったのだろうか?当時のデンマーク家具では人体工学や身の回りの様々なモノを計測した特有のスケールをデザインに取り入れているものも多く、何かしら目的があったのかもしれない。詳細は不明であるが、この少し使いづらそうな扉に遮られてしまう収納部分を工夫してどのように活用していくか考えるのも楽しそうです。
[メンテナンス]
◎塗装
木部は外装部はもちろん、内部(棚板や引出し構造材、扉の裏側まで含む)、本体底(もちろん裏面まで)、脚部(もちろん幕板の裏側まで)などほぼ全て、古い塗装や汚れを洗浄してから研磨、再塗装まで施しました。
チーク材を使用した外装部はピュアなオイルフィニッシュを施して経年したチーク材の表情を引き出しています。
それ以外の本体内側や棚板などには浸透性ウレタン塗装を施しています。日常の汚れもつきにくく清潔にお使い頂けます。
◎部材の交換
・背面ボードと引出し底板(下段の引出し4杯と内部の小引き出し2杯)は劣化が著しかったため、新しい材に交換をしています。背面ボードの表側(収納内部)はステインで着色をしてからウレタン塗装、小引出しは新規にフェルトも張り直しています。
・下段の引出し4杯を支える吊り桟には割れ、歪みが見受けられたため計8本全て新しく交換しています。調整を行いましたので引出し開閉時には当たりやガタツキもなくスムーズにお使いいただけます。扉や引出しの動作の様子は動画を参考にご確認ください。
[サイズ詳細]
・本体外寸:幅1190 奥行460(最大)/400(天板) 高さ1090(㎜)
・床から幕板までの距離(脚の長さ / 本体下部空間の高さ):235(㎜)
・床から本体底板までの距離:280(㎜)
・下段引出し内寸(4杯共通):幅544 奥行380 深さ83(㎜)
・向かって左側、棚板サイズ: 幅760 奥行364 / 収納高(上から)176 / 171 / 173(㎜)
・向かって右側、棚板サイズ: 幅375 奥行364 / 収納高(上から)134 / 265 (㎜)
・小引出し内寸:幅350 奥行324 深さ60 / 収納高(上から)50 / 60(㎜)
その他、必要な寸法あれば確認しますのでご相談ください。
Condition
木部は上述したように外装部はピュアなオイルフィニッシュにて、内装部は浸透性ウレタン塗装にてほぼ全てを再塗装いたしました。
小傷、小さな欠けを埋めた痕は散見できますがしっかりと手を掛けていますのでトップコンディションまで仕上がっています。
内部まで再塗装を施すことで古い家具特有の匂いも気にならなくなっています。
[傷、補修痕の詳細]
・写真最後から1枚目&2枚目
→背板は新しく交換しています。もともとメーカーのラベルが幕板と本体底板との間に貼りついていたため、背板に貼り直しました。
・写真最後から3枚目
→4杯ある引出しのうち、向かって左上の引出し正面に小傷が残っています
・写真最後から4枚目&5枚目
→扉の角に小さな欠けを補修した痕があります
・写真最後から6枚目
→4杯ある引出しのうち、向かって右下の引出し、上部小口面に化粧板の剥がれがあり補修しています
・写真最後から7枚目&8枚目&9枚目
→本体側面(両サイド)下部に欠けを補修した修理痕が残ります。
その他気になることございましたらお気軽にご連絡ください























